製作方法
本製品は、等辺山形鋼(アングル)同士を組み合わせて使用する際に、干渉を防止する目的で切り欠きを行い端部にCカット(角の切り欠き)を施したものです。
掲載写真の製品は、シャーリングマシン(シャー切り)によって加工しています。
切り欠き形状や寸法に応じて、レーザー切断やプラズマ切断による加工も可能です。どの加工方法が適しているかは、材質・板厚・形状などの要素によって異なりますので、仕様をご提示のうえご相談ください。
ノウハウ
アングル材の切り欠きは、L字形状ゆえに加工時の安定保持が難しく、寸法精度や切断面の仕上がりに影響を及ぼします。当社では、部材ごとに適切な治具を使用し、ズレや変形を抑えながら正確に加工するノウハウを有しています。特にシャー切りでは、刃物の角度・クリアランスを最適化することで、切断面のバリを最小限に抑えています。
注意点
- Cカットの形状(大きさ)は溶接後の表面処理に応じて検討をする必要があります。メッキ加工を行う場合はメッキ抜き穴として大きめに加工することを検討すします。塗装する場合はそこまで大きくする必要はありません。穴が開いていることが問題である場合は、組み合わせる相手に合わせてサンダーで削る方法もあります。
- 当社では設計業務は行っておりません。加工指示は図面等で明確にご提示いただく必要があります。
- シャー切りは、加工スピードが速くコスト面に優れますが、形状や切り欠き箇所によっては対応できない場合があります。複雑な形状にはレーザーやプラズマ切断が適しています。
- 切り欠き部は応力が集中しやすいため、反りや歪みに対する配慮が必要です。場合によっては歪み取りを行う必要があります。
用語解説
- アングル(等辺山形鋼)
断面が直角三角形のような「L字型」をした鋼材。等辺タイプは2辺の長さが同じで、補強材や枠組みとして多く使用されます。われています。 - 切り欠き加工
鋼材の一部を部分的に除去する加工のこと。部材の干渉を避けるためや、組立性を高めるために使われます。 - Cカット
アングル鋼の端部角を切り欠いて、隣接する部材との干渉を防ぐための加工。特にアングルを90度に組み合わせる際に有効です。 - シャー切り(シャーリング)
上刃と下刃の間に材料を通して直線的に切断する加工方法。高速かつバリが少ないのが特徴ですが、自由形状の切断には不向きです。 - レーザー切断/プラズマ切断
熱エネルギーを用いた切断方法。自由形状に対応でき、切断面も比較的きれいに仕上がります。板厚や材質によって使い分けます。