製作方法
本製品は、H形鋼のウェブ面を縦に切断することで製作される、カットT(カットティー)と呼ばれる鋼材です。
断面形状がT字型となり、比較的軽量でありながら、曲げに対する高い抵抗力を備えているため、補強材・梁・架台フレーム・軽量柱材など幅広い用途で使用されています。
写真は定尺材を、さらにご指定の長さに切断(カット・寸法切)した製品です。
切断加工にはバンドソーマシンを使用しており、高精度かつ切断面の美しい仕上がりが特長です。
通常は、H形鋼のウェブをちょうど中央で切断することで、1本の母材から2本のT字材が製作されます。
また、ウェブを2度切断する「中抜きカットT」や、左右非対称にセンター以外で切断する特殊対応も可能です。
寸法の基準は使用するH形鋼のサイズによって決定され、I形鋼(アイビーム・ジョイスト)を用いた製作も可能です。
切断には、部材のサイズや用途に応じて バンドソー切断加工とプラズマ切断加工を使い分けます。
最長12mまでの長尺製品の加工が可能です。
加工可能な定尺の長さやサイズは、お問い合わせください。
さらに、切断後の歪みに対しては「歪み取り加工」も対応しています。
切断後の長さ加工(定尺→任意寸法切断)も可能ですが、ご請求は定尺寸法単位となります。
ノウハウ
カットTは、H形鋼から製作された時点で全長が6m~12m程度ありますが、現場や製品仕様により短尺での使用ニーズが多く存在します。
そのため、当社では定尺材からの切断(カット・寸法切)に対応しています。
また、バンドソーによる自動切断設備により、複数本・同寸法でのカット作業を効率化。
注意点
- 本製品は、カットTをさらに短尺に切断したものですが、定尺分の材料代金が必要となります(例:12mの母材から3本作成しても、全ての母材分のご請求)。
- カットTは基本的にH形鋼の定尺長(例:6m〜12m)でご提供となります。
切断後にさらにご希望寸法に加工可能ですが、定尺分でのご請求となります。 - 納期は約1〜2週間ほどいただいております。お急ぎの場合は別途ご相談ください。
- 加工精度についてはお問合せください。
用語解説
- 寸法切(カット)
お客様の指定した長さに合わせて鋼材を切断する加工工程。 - バンドソー切断
帯状の鋸刃を使った自動切断機。切断面が滑らかで直角度も高く、寸法精度が求められる加工に最適です。 - H形鋼(エイチがたこう)
断面が「H」字の形をした鋼材。構造部材として使用され、特に曲げ強度・せん断強度に優れています。 - カットT(カットティー)
H形鋼のウェブを縦に切断して製作されるT字断面の鋼材。軽量でありながら曲げに強く、補強材・架台などに用いられます。 - 中抜きカットT
ウェブを2度切断して、T字断面の幅を通常の半分以下に調整したもの。狭小スペースや特殊形状の補強部材として使用されます。 - I形鋼(アイビーム・ジョイスト・ジョストン)
H形鋼に比べて断面のフランジが薄く、軽量な構造用鋼材。カットT加工にも使用可能です。 - 歪み取り
切断・溶接などにより生じた材料の反りや曲がりを、機械的あるいは熱処理で矯正する加工工程です。
寸法・形状・加工仕様など、カットTに関するご相談はお気軽にお問い合わせください。
図面・仕様書を元に最適なご提案をさせていただきます。